ジャンボ鶴田対三沢光晴
91 チャンピオンカーニバル
思う人たちの勝利に涙する若者たちがいる。その感動を共有するために集まった15900人の大観衆。武道館は俺たちの人生の夢舞台だ!!
三冠タイトルマッチ。ひたすら戦うことを己の天職とし、男の本懐としたふたりが三度武道館で相まみえます。
<三沢入場 〜スパルタンX〜>
平成三年四月、この興奮を十年後にどれだけの人間が語りつぐのでありましょうか。21世紀を目前に控える大一番が今始まります。三沢光晴。気力よし。走りこみよし。気合よし。追いかける視線は君をはなさない。夢、勇気、涙、愛、人は口に出してはいいにくい思いを好きな歌にこめて歌います。さあどんな愛がありましたか。どんな夢をもっていましたか。どんな涙をしりましたか。男の心の歌プロレス。今、三沢光晴がリング上であります。鶴田の時代は終わっていない。しかし三沢時代はもうはじまっています。
<鶴田入場 〜J〜>
人と人の間が人間。人が出会えばそこには必ず数々のドラマが生まれます。喜び、驚き、深い悲しみ一生懸命生きる人間たちの数々のドラマを声の限りにして伝えたい、珠玉の人間賛歌プロレス。昨年九月三沢をやぶり、三冠挑戦権を得て今年1月松本でハンセンを倒し、三冠奪取。三沢と三冠をかけて戦うという公約を果たしましたジャンボ鶴田。責任感あふれ、こんなに頼もしく見えた鶴田はかつてありません。
さあいま、二つの巨星がきらめきます。
向かい合う純粋なる二つの魂。
三沢、ジャンボ鶴田3回目の対決であります!
<コール>
「青コーナー挑戦者260ポンド ミサワーミツハルー!!」
こころに、こころに刃を飲む!三沢光晴!
「赤コーナー三冠ヘビー級選手権者275ポンド ジャンボーツルター!!」
おれがエースだ!ぜったいエースだ!!三沢じゃなーい!おれがエースだ!
<試合>
ファンを全日本に釘付けにしてやろう!プロレスは全日本でないといけない!
ありがとう!汚れた顔の天使たち!鶴田!三沢!!
ラリアットかわした、ジャーマン!ジャーマン!
カウント2!両選手胸突き八丁!!
全日本プロレスに入団。はじめに鶴田の付き人になりました三沢。あれから10年がたちました。
世界タイトルマッチ、挑戦。
バックドロップ、足をフック!しかし、引っこ抜いた!文字通り根こそぎバックドロップ!
鬼か魔物か、怪物か!!息を呑むほどの強さ。ジャンボ鶴田!!
三沢光晴、涙が出る!
しかし、全日本を愛するからこそ、エースだからこそ、バックドロップだー!
愛するからこそ、愛するからこそ、エースの座を降りることはできない!
ジャンボ鶴田!エースの意地。三冠王者の意地!
オーが入った!
バーックドロップ!!カウントスリー!!
ジャンボ鶴田初防衛に成功であります。
実況:若林健治(日本テレビアナウンサー)
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