イランはイスラム教が法律の基礎になっているので、国民だけではなく外国人も全てイスラム教を遵守しなければならない。国民の殆どがイスラム教徒であり、その為にホテルの天井には、お祈りをする際にイスラム教の聖地メッカの方向がわかる様に矢印がついている。又、お祈りで使用する「絨毯」「コーランの本」床にひれ伏すときに額に付ける「素焼きの小片」が常備されている。でもこれらは、イスラム教徒だけが使用するものであり、さすがに他教徒、外国人に強制はされない。
ホテルの天井にあるメッカの方向を示す矢印 ホテル常備のお祈りセット(これはホマホテルのもの)
そして、酒はご法度。法律で禁じられているので、外国人も例外なく酒を飲むことは出来ない。…とは言っても、闇には流通しているが当然違法であり、見つかれば確実に逮捕される。豚肉も決して食べない。お祈りしてある羊肉と鶏肉しか食べない。そして、女性は家族以外の人に肌と髪の毛を見せてはいけない。その為、外国人も含めて全ての女性が、黒いマントの様なヘジャブを頭からかぶっている。これは「美しいものは隠しなさい」と言うことらしい。だから、見えるのは顔だけ。真夏でもこの格好をするのだから、たまったもんじゃない(…と思う)それでも最近は、カラフルなスカーフを頭にまいて、服は長めのコートの様なものを着ている女性が増えてきている。アラビアンナイトに出てくる様な顔の前にレースの「のれん」がついているイメージを想像している人もいると思うが、それとは随分と違う。もっと地味な感じ。
へジャブを身につけているイランの女性達
(見知らぬ女性の写真を撮るのは困難であったため、こんな感じの写真になってしまっている)