さすがに満腹になった私達は、翰林茶館でお茶を飲み今日食べたものを洗い流すことにした。(洗い流せるのか?)ここもまた台北で行った茶藝館「紫藤廬」と同じく落ち着いた感じの作りであったが、紫藤廬と違ってレトロな喫茶店という感じ。1階がテーブル席だからそう感じるのかな?
私達は2階に案内された。2階は板の間に座布団で、ついたてで隣との仕切りがされている。ここの店員は若い女の子が多く、皆親切でかわいらしいが中国語以外はまったく通じない。英語も日本語も全く駄目だった。お茶を注文するにも全て筆談。(ものすごく時間がかかったけど、お店のお姉さんはずっと「にこにこ」して一生懸命説明してくれた。うっかわいい。)……タバコを吸っても良いか?聞いてみると彼女曰くOKとのこと。しかし店の壁には禁煙のマークがデカデカと貼りつけてある。それを指差して「本当に良いの?」と聞くと、またまた筆談の始まり。彼女は「方便」と書いたが、これを我々は「嘘も方便」の意味で勝手に解釈し「本当はダメだけど良いです」と言っているということにした。

今回は工夫茶ではなく、ひとりずつになっているものを頼んでみる。東方美人茶、珍品金萱茶、高山金萱茶、ひとつだけ黒珍珠ミルク茶(黒い大きなつぶつぶの入ったアイスミルクテイ)。お茶受けは茶梅だけ。ひとりずつに茶壷と飲杯、聞香杯のセットとアルコールランプの台と沸騰したお湯の入ったやかんが置かれる。初日に衝撃を受けるほどのお茶との出会いをしてしまったので、お茶を前にすると期待で胸がふくらむ。わくわくしながら、まず香りを嗅いでみる。ほのかに甘い香りがするが期待ほどでは無い。ミルクのような香りを期待していた金萱茶も、期待が大きすぎたのか・・ん?という感じ。やっぱりちゃんと工夫茶で飲まないと駄目なのかなあ・・?紫藤廬のほうがいいお茶だったのかなあ・・?それとも初日の衝撃が大きすぎたのか・・・。おいしくないわけじゃないんだけど。
黒珍珠ミルク茶は上にチェリーがのっているのが悲しかった。茶梅も紫藤廬のほうが断然うまい。あれ?私ったら全然誉めてないなあ。雰囲気はいいし、ゆっくりできるし、店員さんはめちゃめちゃ感じがいいし、お勧めなのに。お茶に関しては、次回は工夫茶を飲んでみようと思う。お茶3種類に黒珍珠ミルク茶、茶梅で675元(2360円、ひとり600円ぐらい)。
帰ろうと席を立った時、注文を聞いてくれたお姉さんがにこにこして走ってきて「バイバイ」と手を振ってくれた。笑顔がとってもかわいい!嬉しくなってしまった。・・・今考えると、お客さんに対して「バイバイ」はないんじゃないの?とも思うけど。